ガル部長のお勉強も第三弾となりました。
ヴァイオリニストである大村さんがオススメするのはやはりこの人、ギドン・クレーメル!
前進をやめない人・クレーメル
大村:
ガルちゃん、僕はね、クレーメルのこの公演 "Preludes for a lost time" [ 公演番号:H13 ] を是非とも聴きたいんだよ。
ガル:
んっ...クレーメルさんといえばシベリウスの『ヴァイオリン協奏曲』[ 公演番号:C22 ] だって、ガル、誰かに聞いたガルよ?
※最下部に公演の概要を記載しております。
大村:
もちろんその公演はオススメだよ。素晴らしい公演になるに決まってる!
クレーメルという人は、世界的なヴァイオリニストでありながら、今なお前進をやめない人なんだ。常に新しい何かを追い求めていて、世界の片隅にひっそりと輝く宝石のような音楽を見つける名人、とでも言おうかな。
ガル:
ふむふむ
大村:
そのクレーメルが今、夢中になっているのがヴァインベルクという作曲家なんだよ。音楽祭でクレーメルが出演する4公演のうち2つでこの作曲家を取り上げているだろう?
ガル:
部下っ!ヴァインベルクさんを今すぐ調べるガル!キラーン!
部下:
ユダヤ人の家系に生まれ、ポーランドで生まれ育ったようです。
ナチス・ドイスのポーランド侵攻でソ連に亡命、その間に家族はホロコーストの犠牲に、そしてソ連では旧体制のもとで作品が上演禁止になったり、逮捕されたり...大変な人生を送った方のようですね...
大村:
部下さん、もう一つの目玉、写真家のストゥクスについても教えてくれるかい?
部下:
変わりゆくリトアニアの日常を撮り続けている写真家だそうですよ。普通の人々の、普通の生活を写真におさめるというこのプロジェクトは、リトアニアが旧ソ連に属していた時代からスタートしているそうです。ヴァインベルクが生きた時代も含まれていますね。
大村・ガル:
そうか、だから『失われた時代のための前奏曲』なんだ(ガル)ね!
大村:
クレーメル自身も、旧ソ連のラトビアの出身なのだよね。
部下:
リトアニア・ラトビアは、ソ連崩壊へ大きな影響を与えたバルト3国の2つ...むむむ、興味深い!
ガル:
その時代を生き抜いた作曲家の音を、同じ時代を知るクレーメルさんが再現する...しかも、観客はありのままのその時代を目で見ることができるガルね...すごいプログラムガル!
大村:
クレーメルという人は、なんという素晴らしい人なんだ。僕もますます楽しみになってきたよ。
ガル:
みんなー!クレーメルさんが今夢中になっているものを見逃しちゃダメガル!この目と耳で確かめるガル!!!
大村:
最後にガルちゃん、ちょっと自慢していいかい...(こっそり写真を出す)
ガル:
!!!
大村:
ここ、音楽堂のコンサートホール裏で撮ったものなんだよ。ガルちゃんも、今年一緒に撮ってもらえるといいね。
第一弾は音楽で美術鑑賞、第二弾は北欧旅行、そして今回は歴史のお勉強にもなったガル部長でした。音楽にこれほど多くの楽しみ方があるなんて。しかも、その全てを聴くことができる音楽祭って素晴らしい!(なんとこの3公演、5/3のお昼〜ハシゴできちゃいます)