ガル:
大村さん、次は...これっ!これ、教えてガル!
大村:
おっ、僕もそれをオススメしようと思っていたんだ。
こんなやりとりで終わった前回の【ガル部長のお勉強】。二人の気持ちがぴったりあった公演はどれでしょう?少し前の会話から遡って、おしゃべりを聞いてみましょう。
ガル:
プログラムにはたくさん名前がありすぎて、どれを聴いていいかわからないガルよ...
大村:
ガルちゃん、北欧の作曲家といえば?
ガル:
グリーグ、シベリウス、ニールセン!(カンペをチラ見しながら)
大村:
じゃあ、まずはそのうちの誰か一人に注目してみたらどうだい?
...というわけで、冒頭の会話に戻ります。二人が指さした公演は、これ!→
大村:
シベリウスは北欧のどの国の作曲家か知ってるかい?
ガル:
簡単ガル!フィンランディア、だからフィンランド!
大村:
ご名答。シベリウスといえばやはり交響詩『フィンランディア』、これはオープニングコンサート [ 公演番号:OP ] で聴くことができるよね。
でも、せっかくの音楽祭なのだから、あともう一歩踏み込んでみよう。
それがこれだ! [ 公演番号:C15 ] なんと言っても、フィンランディア、交響曲第2番、そして『悲しきワルツ』、シベリウスの三大名曲の二つが聴けるんだから。
ガル:
シベリウスをたっぷり味わえるプログラム、ってことガルね!
大村:
そう。シベリウスは20世紀最大の交響曲作家と言われているんだ。中でも交響曲第2番は、誰が聴いても『あっシベリウスだ!』と思える、シベリウスの魅力がたっぷり詰まった曲なんだよ。
※最下部に公演の概要を記載しております。
ガル:
(恐る恐る)大村さん、シベリウスらしさって何ガルか...?最大って、どうスゴい?
大村:
逆に聞くよ、ガルちゃんにとって北欧ってどんなイメージかい?
ガル:
...寒い。
大村:
もうちょっとイメージ豊かにしてみよう(苦笑)ピンと張りつめた冷たい空気、果てしなく続く針葉樹林の森、そこにあらわれる澄み渡った湖...
ガル:
スゥーーーマイナスイオン...!
大村:
シベリウスは森と湖の国・フィンランドを愛した作曲家。その音楽を聴いていると、彼の心に広がるフィンランドの風景が目に浮かぶようなんだ。ちょっと聴いてみようか。
ガル:
(交響曲第2番の冒頭を聴きながら)...なんだか、すごく遠くまで、どこまでもぴーんと音が響いていきそうガル...冬の澄んだ空気の中にいるみたいガル...
大村:
かくいう僕も、実は北欧諸国には行ったことがないのだけどね(笑)でも、だからこそ、音楽を聴いて北欧旅行できるなんて素晴らしいと思わないかい?
ガル:
前回は音楽で美術館賞、今回は音楽で北欧旅行!音楽って素晴らしいガルね...
(フィンランド政府観光局のサイトを見入るふたり)
大村:
シベリウスは、文学や絵画のようなテーマを持った交響詩や、劇音楽もたくさん手がけた作曲家なんだ。つまり、風景や場面を鮮やかにメロディやハーモニーに作り上げる名手。劇音楽のひとつ、『悲しきワルツ』で舞台鑑賞もできそうだね。
大村:
もう一つ忘れちゃいけないことがあるよ!このプログラムを演奏するのが、リュウ・シャオチャ率いる台湾フィルハーモニック(以下、台湾フィル)だってこと!
ガル:
リュウ・シャオチャさんは台湾フィルの音楽監督ガルね?
大村:
そう。オーケストラと指揮者の組み合わせの妙を楽しむことが音楽祭の魅力の一つだけれど、やはり、『気心知れた仲』の演奏も満喫しなきゃ。成長著しいアジアの音楽界の中で、台湾はダントツのレベル。そして、その台湾の中でもトップと言われているのが、台湾フィルなんだよ。
ガル:
アジアをリードする存在ってことガルね!
大村:
そう。しかもその台湾フィルが自信を持って演奏するプログラムだというのだから、ここで聴かずにどうする?!と、僕は言いたいよ。
さあ、二人が次におしゃべりするのは、どの公演についてでしょうか...?乞うご期待!